


1983年築、総戸数212戸、赤坂に聳え立つ高級分譲マンション。エントランス部からすでに建物に入る人の気持ちを優越にさせます。
赤坂・青山という土地柄、より大胆なコンセプトをもってデザインしてもきっと借り手さんが見つかるはず。そう考え思いついたのが、エーゲ海に浮かぶサントリーニ島に立ち並ぶ建築物のようなデザインです。
壁紙はアンティーク風が感じられるかすみがかったブルー色のクロスを。当初はPORTER’s PAINTの塗料でアンティーク調を表現しようとしたが、コスパを考えてクロスに。
居間のライトには、エレガントさを出すためにシャンデリアをとりつけました。真っ白な天井に映し出されたシャンデリア電球の模様がとても美しいです。
バスルームのノブはクリスタルのものを使用。西洋の豪邸にあるようなアンティーク調で高級感があります。3点ユニットバスのドアのバックセットに合うものを探すのに苦労しました。出費はかさみましたが、せっかくここまで仕上げた雰囲気を台無しには出来ませんからね。
ヨーロッパといえばランダムに敷き詰められた石畳の道路を思い出しますよね。部屋内の床という抵抗感はありましたが、思い切ってテラコッタ調タイルを使用。
賃貸業者に聞くとかならず口をそろえて「奇抜すぎる」、「部屋の中にいる感じがしない」、「落ち着かない」と否定されましたが、統一感のある仕上りにこぞって意見を180度変えましたね。
差別化=既存の概念から脱する、ことなので反対意見は多いでしょうが、勇気を出して行動を起こせば結果は後からかならず付いてくるものですね。
75,000円が家賃の相場のところ、10,000円UPさせることに成功。
借り手さんは人材派遣会社に勤務する男性のようです。きっと今頃、ヨーロピアンテイストが身について雑誌LEONのような味のあるいい男になっていることでしょう。